■第7場

場面NO.曲名歌う役time更新日
第7場M17兵隊さんがやってくるペルネル、エルミル、マリアヌ、大公、ファーデン、女声6:477/20


歌詞と曲解説

 下記の音源や楽譜再生は記譜ソフトで書いた楽譜をソフトウェア音源で再生しているだけで、参考程度の伴奏(主にピアノ、少しづつオーケストラ版にしています)のみで、メロディも歌ではなく楽器に弾かせてます。役によって楽器を変えてはいますが、音楽としてはかなり簡易なバージョンです。もしお聴きになる場合は、是非、想像力を働かせてお聴きください。

M17 《兵隊さんがやってくる》 ペルネル、エルミル、マリアヌ、大公、ファーデン、女声

【歌詞】
マリアヌ:兵隊さんがやってくる どんどん近づいてくる
     キラキラした剣を下げてこちらの方に
     兵隊さんがやってくる どんどん近づいてくる
     ギラギラした瞳
マリアヌ「(早口で捲し立てる)神の全ての御恵みにより、
     おんみの魂と肉体に幾久しく健康のさずけられんことを。
     神の愛に霊感を受くる者のうち、
     もっとも賤しき者の望むままに、
     おんみの日々が祝福されん事を」
ペルネル「あら、レプゴーさんのお説教?」
ファーデン:国境の村で戦いがあり
      多くの村人が殺されました
大公:なんという恐ろしい事だ わが軍は何をしてた
ファーデン:敵の軍隊は動いてません
      村人を殺したのはわが国に軍
大公:何を馬鹿な

マリアヌ:兵隊さんがやってくる どんどん近づいてくる
     キラキラした剣を下げてお隣の玄関に立っていました

大公:何故だ 何故だ わが軍は
   味方の村人を殺したりした?
ファーデン:敵から村を守るため
      国境の橋を落とそうとしたのですが
大公:それが何故だ
ファーデン:人が足りなく 武器が足りなく 食料もなく
      村人に協力を頼み橋を落とそうとしたのですが
大公:村を守るために橋を落とす 村のために

ペルネル&エルミル:
兵隊さんが言っている 橋を落とせと言っているわ
ギラギラした剣を下げて村人たちに
兵隊さんが無理矢理 橋を落とせと言っているわ
大事な橋 大事な橋 大事な橋を
ファーデン:強制された村人は 大事な橋を守るため
      兵隊たちに協力をせず やがて邪魔までするように
      そしてついに
大公:そしてついに

大公:村人たちを守るべき兵隊が
   邪魔をしたというだけで命まで奪ったか
ファーデン:最前線で武器も食料もない
      兵士は凍えそうな未来をみつめてるだけ

大公:橋を落とす方法しかなかったのか
   敵を防ぐ武器は他になかったのか
   村人と手を組む事はできなかったのか
ファーデン:この責任を誰が取るのでしょう

エルミル:神様がいて  (ペルネル:神様お慈悲をください)
マリアヌ:兵隊さんがやってくる (ペルネル:神様お慈悲をください)
エルミル:神様がいて (ペルネル:神様お慈悲をください)
マリアヌ:どんどん近づいてくる (ペルネル:神様お慈悲をください)
3人:神様感謝してます

女声:しまうま、ペンギン、パンダの白黒は?
   しまうま、ペンギン、パンダの白黒は?
   白は神様、黒は悪魔?
   白は天国、黒は地獄?
(このコーラスパートを背景に台詞の応酬がある)

大公:戦いは白黒だ正義と悪がある
ファーデン:戦いは灰色だ正義も悪もない
大公:騎士道は白黒だ名誉と恥がある
ファーデン:人間は灰色だ善人も悪人もいない
大公:魂は(エルミルたち:国境は) 白黒だ(エルミルたち:火の海だ)
   祝福と罰がある (エルミルたち:祝福はない)
ファーデン:信仰は(エルミルたち:国境は) 灰色だ(エルミルたち:火の海だ)
   神様も悪魔もいない(エルミルたち:神様はいない)
大公:戦いのその理由を
ファーデン:正しさのその理由を
全員:白黒のその理由を
   白黒はっきりさせる


(ピアノ、パーカッション伴奏)
■再生マークをクリックするとデモ音源再生(mp3)。こちらが常に最新版。


*楽譜の全画面表示がうまくいかない場合は、「YouTube」(YouTune.comで視聴する)をクリックして、YouTubeから全画面表示を選んでください。
■この音源では、ペルネルの歌唱部分は「オーボエ」、エルミルは「フルート」、マリアヌは「イングリッシュホルン」、大公は「トロンボーン」、ファーデンは「クラリネット」、女声は「女性コーラス」の音色で置き換えています。

【解説】
 プワスキ家と城の二つの場面を横断するこのミュージカル中もっとも大規模な歌。
前半は、《スープが冷める》を応用した曲。元々3/4だが、軍楽太鼓や軍靴のリズムでいびつな行進曲風に聞こえる。前奏の間に会話(前奏が徐々に転調してもよい)。プワスキ家のテーマで、マリアヌが村に兵隊が近づいてくると歌う。
 一方城ではファーデンが国境の村で戦いがあり、村人が大勢犠牲になったと告げ大公が驚く。しかも村人を襲ったのは敵ではなく自軍だという(説明のテーマや増4度の和音)。
 再度、マリアヌが兵隊が近づいていることを歌う。
 大公の疑問に対し、ファーデンは、兵站が足りない軍が敵の侵入を防ぐため国境の橋を落とそうとし、村人に協力を求めたと歌う。
 ペルネルとエルミルが兵隊がやって来て生活上大事な橋を落とせと言っていると歌う。
 ファーデンは、村人は橋を落とすことに協力しないばかりか邪魔までするようになり、軍と衝突したと報告する。
 大公は《私の名前で船を出せ》のメロドラマ的旋律で、軍の暴挙を疑問視するが、ファーデンは氷に閉じ込められたクジラの運命より、武器も食糧もなく戦地に取り残された軍の運命を同じフレーズで皮肉に訴え、この責任は大公にあるとほのめかす。
 マリアヌはプワスキ家のテーマでさらなる兵隊の接近を歌い、エルミルとペルネルは神様のテーマで神に祈る。
 女声合唱が白黒のテーマで転調を繰り返し、《白黒はっきり》のワルツのメロディが短調で現れ、大公は戦いには正義と悪がありこのような戦いは許されないという主張、ファーデンは戦いは利害関係だけと主張する。やがてワルツは華やかな長調に転じ、戦いの理由について白黒つけようと歌い上げる。