■第3場

場面NO.曲名歌う役time更新日
第3場M7博士の愉快な研究博士2:587/2
M8傘を一本ここにすぐにスラ、マリウス3:486/29
M9最終テスト博士、大公、ファーデン4:047/3
M10二つの影の対話#2ファーデン、ネイダフ2:027/5


歌詞と曲解説

 下記の音源や楽譜再生は記譜ソフトで書いた楽譜をソフトウェア音源で再生しているだけで、参考程度の伴奏(主にピアノ、少しづつオーケストラ版にしています)のみで、メロディも歌ではなく楽器に弾かせてます。役によって楽器を変えてはいますが、音楽としてはかなり簡易なバージョンです。もしお聴きになる場合は、是非、想像力を働かせてお聴きください。

M7 《博士の愉快な研究》 博士

【歌詞】
博士:
愉快な研究だ 機械の人間を造れるなんて
最高のロボットをやっと造りだした 天才ですね

ロボットは機械的には人間より完全で
素晴らしい理性的な知性を備えておりますが
魂だけは持ってないのです

スラ:「で、私は何をすれば良いんですか?」
博士:「まだです。まだ続きがあるのです」

博士:
愉快な研究だ 機械の人間を造れるなんて

科学者の造り出した物の方が
神様の造り出した物よりも
技術的に完全なのです
このロボットのように


(ピアノ伴奏)
■再生マークをクリックするとデモ音源再生(mp3)。こちらが常に最新版。


*楽譜の全画面表示がうまくいかない場合は、「YouTube」(YouTune.comで視聴する)をクリックして、YouTubeから全画面表示を選んでください。
■この音源では、博士の歌唱部分は「テナーサックス」の音色で置き換えています。

【解説】
 ハバネラ風の不気味な伴奏に支えられ、博士が大公の依頼で発明した新型ロボットについてスラに説明する歌(イ長調、ホ長調、ヘ長調の調性が漂う)。
 後半、Swing Jazz風のアレンジに博士の上機嫌さが伺える。最後にその場にいないロボット(マリウス)に対し「このロボット」と歌っているがこれは間違いではない。
 曲調は全く異なるが、後に歌われるアイヒロットの《はしごの子守唄》と同じメロディになっていることで、アイヒロットの出自を予言している。

M8 《傘を一本ここにすぐに》 スラ、マリウス

【歌詞】
スラ:こんにちは はじめまして
マリウス:はじめまして こんにちは
スラ:お名前は
マリウス:マリウスです ロボットだよ 
スラ:知っているわ どうぞ、そこ座って
マリウス:いいんですか
スラ:ええどうぞ
マリウス:マリウスだよ
スラ:知っているわ 博士から頼まれたの
マリウス:何を?
スラ:あなたの相手しろ ロボットの相手なんて
マリウス:ロボットなんでもできます
スラ:それじゃコーヒー持って来て
マリウス:ブレンドでいいですか?
スラ:マンダリン ミルク入り
マリウス:かしこまりました
スラ:「なんだか随分古いタイプのロボットねえ。」
マリウス:お待たせをいたしました マンダリンをどうぞ
スラ:「ありがとう」ちょっとこれぬるいみたい
マリウス:すいません すぐ温めます
スラ:もういいわ 他の事を頼みましょう
マリウス:他の事なんでもできますよ
スラ:本当?ロボットは計算なら得意かしら
マリウス:もちろんです
スラ:二千百かける七は?
マリウス:一万四千七百
スラ:ちょっと待って 当たってる
マリウス:当たり前 ロボットです
スラ:計算機でもできる
マリウス:他に何をしましょう (ス:他に何ができる?)
スラ:フランス語は?
マリウス:(フランス語でおもしろい事を言う)
スラ:オランダ語は?
マリウス:(オランダ語でおもしろい事を言う)
スラ:イタリア語は?
マリウス:(イタリアでおもしろい事を言う)
スラ:スペイン語は?
マリウス:(スペイン語おもしろい事を言う)
スラ:回ってみて 1、2、3、4、5、6
   踊ってみて 1、2、3、4、5、6
   歌ってみて
マリウス:アーアーアーアーアーアーアーアー

スラ:もういいわ (マ:できる)ねえとても(マ:できる)
   簡単だと思うけれど(マ:僕はなんでもできる)
   傘を持って(マ:傘を)きてもらえる(マ:できる) 
   傘を一本ここにすぐに(マ:傘を一本持ってくる)

マリウス:かさかさ さかさ まさかかさ 
     まっさか さかさ まっさかさま
     かさ かさ かさかさ かさ!


(ピアノ伴奏)
■再生マークをクリックするとデモ音源再生(mp3)。こちらが常に最新版。


*楽譜の全画面表示がうまくいかない場合は、「YouTube」(YouTune.comで視聴する)をクリックして、YouTubeから全画面表示を選んでください。
■この音源では、スラの歌唱部分は「フルート」、マリウスの歌唱部分は「電子音」で置き換えています。
■楽譜は上の段からスラ、マリウスです。

【解説】
 旧式のロボット工場のような雰囲気の機械的な伴奏に乗って、博士に頼まれたスラがマリウスに色々なことをさせてみる歌。
 難しい音の跳躍で代わる代わる歌っていく。コーヒーを運ばせる部分ではカフェ音楽のようなテーマ。後半、コミカルな掛け合いで転調を繰り返し(accel.agitato)、最後に静かな伴奏でテーマが歌われ、傘を持って来いという命令を与えられたマリウスが壊れて終わる。
 調性が定まらない曲。ロボットなのか人間なのかという意図。

M9 《最終テスト》 博士、大公、ファーデン

【歌詞】
博士:いかがです?素晴らしいでしょ?傑作とはまさにこの事
大公:これが新しく開発したロボットか?
博士:さようです 完璧でしょ?まさしく人間らしい
大公:どう思う?ファーデン ひどく古いロボットじゃないか
ファーデン:ロボットなんて所詮はこんなものでは?

博士:今のは最終テスト 名付けて対面テスト
大公:そのままじゃないか博士 そのままじゃないか
   がっかりさせるな博士 私は幻滅したよ
ファーデン:「博士」
ファーデン:あれが大公の依頼したロボットなのか?

博士:大公は注文された 人間のようなロボット
大公:ロボットの召使い 人間そっくりにせよ
ファーデン:見かけだけ人間にして 中身は古いロボット
大公:新開発に成功したと言ったじゃないか
博士:はい 言いました
   「マリウス!」部屋を出なさい
(マリウス、動き出して退出。スラのみになる)

大公:私が命じたのは あんなロボットじゃない!
   人間そっくりに造れ 人間そっくり
   嘘をついたのか博士 必ず造ると言った
ファーデン:「博士!」
博士:嘘などつきません 私はもう造りました
   古いロボットと 対面させましたが
   それでも!それでも!
   自分がロボットと気づかなかった
   (スラを指差し)このロボットは!!


(ピアノ、パーカッション伴奏)
■再生マークをクリックするとデモ音源再生(mp3)。こちらが常に最新版。


*楽譜の全画面表示がうまくいかない場合は、「YouTube」(YouTune.comで視聴する)をクリックして、YouTubeから全画面表示を選んでください。
■この音源では、博士の歌唱部分は「テナーサックス」、大公は「トロンボーン」、ファーデンは「クラリネット」で置き換えています。

【解説】
 目の前で行われたスラとマリウスのやり取りをみて、実験の成功を喜ぶ博士。しかし大公とファーデンは古いタイプのロボットに幻滅する。しかし新開発のロボットとはスラの方だった。
 こちらもハバネラ風の伴奏にささえられ、主に4つのフレーズが繰り返される対話曲(ハ短調、調性検討中:4/4)。最後に一瞬《博士の愉快な研究》フレーズが現れ、後半のスラの数奇な運命を予感させる。

M10 《二つの影の対話#2》 ファーデン、ネイダフ

【歌詞】
ネイダフ:ファーデン ファーデン
ファーデン:ネイダフか
      お前の言った通りただの手伝いロボットのようだ
      より人間らしいロボットなんて馬鹿げている
      家畜は家畜、奴隷は奴隷、ロボットも所詮ロボット
ネイダフ:神は自分に似せて人間を作った
(間奏部)
ファーデン:「逆だろう?」
ネイダフ:「しかし、同じ性能のロボットに自分に
      出来ない事を命令するとはおもしろい。
      自分に出来ない事を人に命令する。まさに人間だ。」
ファーデン:「それだけだ。所詮猫に百獣の王は勤まらん。
      いや、猫の王様というのも存外悪くはないか」
ネイダフ:「何を考えている?」
ファーデン:「国の財源で作られたのだ。その分国の役にたてば」
ネイダフ:役にたつかな。所詮はよくできたからくり人形
ファーデン:操り人形
      「なるほど。」


(オーケストラ伴奏)
■再生マークをクリックするとデモ音源再生(mp3)。こちらが常に最新版。


*楽譜の全画面表示がうまくいかない場合は、「YouTube」(YouTune.comで視聴する)をクリックして、YouTubeから全画面表示を選んでください。
■この音源では、ファーデンの歌唱部分は「クラリネット」の音色で、ネイダフの歌唱部分は「イングリッシュホルン」の音色で置き換えています。

【解説】
 再びアラームのような音型から始まる。ファーデンとネイダフが、大公が作らせた新開発のロボットを無駄なものと断じ、何か良い使い道がないか考える対話。
 基本的には前登場時と同じ。《最終テスト》の下降形の音型が上行形になって登場。《謁見の歌》の伴奏に載せて台詞がある。