■第2場

場面NO.曲名歌う役time更新日
第2場M4スープが冷めるペルネル、エルミル、マリアヌ2:427/31
M5娘からの手紙レプゴー3:497/26
M6聖人の歌レプゴー、プワスキ、ペルネル、エルミル、マリアヌ4:186/30


歌詞と曲解説

 下記の音源や楽譜再生は記譜ソフトで書いた楽譜をソフトウェア音源で再生しているだけで、参考程度の伴奏(主にピアノ、少しづつオーケストラ版にしています)のみで、メロディも歌ではなく楽器に弾かせてます。役によって楽器を変えてはいますが、音楽としてはかなり簡易なバージョンです。もしお聴きになる場合は、是非、想像力を働かせてお聴きください。

M4 《スープが冷める》 ペルネル、エルミル、マリアヌ

【歌詞】
エルミル:スープができましたよ 冷めないうちに食べましょ
ペルネル:神様への感謝の祈りをゆっくりしましょう
全員:アーメン
エルミル:さあ、熱々のスープが冷めてしまうわ
ペルネル:日々の糧に感謝します あんたたちお祈りが短い!
エルミル:神様がいて (ペ:日々の糧に感謝します)
マリアヌ:肉が煮えて (ペ:日々の糧に感謝します)
エルミル:スープに溶けて (ペ:日々の糧に感謝します)
マリアヌ:美味しくなって (ペ:日々の糧に感謝します)
全員:感謝してます
エルミル:さあ、スープを食べ・・・
ペルネル:「あ!」
エルミル:「何?」
ペルネル:髪の毛が入っていた
エルミル:いやだ気持ち悪いわ
  すぐに取ります (ペ:すぐに取ってよ)
  いやだ お母様 これ豚の毛よ (ペ:豚の毛?)
  そうよ(ペ:本当?)(マ:豚の毛)
  とっても(ペ:本当?)(マ:豚の毛)
  縁起良いわ(ペ:縁起が?)(マ:豚の毛)
  でも変ね、牛のスープなのに
  良い事がありますわ(ペ:あるかしら?)
  近いうちに必ず(ペ:必ず)
ペルネル&エルミル:お祈りした甲斐があったわ
マリアヌ:ぐちゃくちゃ混ぜ合わせる
  どろどろ混ぜ合わせる
  子牛の糞 子豚の糞 小鳥の糞 子馬の糞
  混ぜ合せる手でこねる足でこねる
  犬の糞 猫の糞 人の糞
ペルネル&エルミル:食事中よ!


(オーケストラ伴奏)
■再生マークをクリックするとデモ音源再生(mp3)。こちらが常に最新版。


*楽譜の全画面表示がうまくいかない場合は、「YouTube」(YouTune.comで視聴する)をクリックして、YouTubeから全画面表示を選んでください。
■この音源では、ペルネルの歌唱部分は「オーボエ」の音色で、エルミルは「フルート」の音色で、マリアヌは「イングリッシュホルン」の音色で置き換えています。
■楽譜は上の段からペルネル、エルミル、マリアヌです。

【解説】
 牧歌風の前奏(ニ長調:3/4 pastorale)でほのぼのした夕刻の情景が始まる。信心深い母ペルネルと即物的な妻エルミル、口を開けば汚い言葉しか言わない娘エルミルのたわいのない晩餐の歌。
 歌い出しはプワスキ家のテーマ、「神様がいて」からが神様のテーマ。スープに髪の毛が入っている所でメロディが急に打ち切られ特徴的な増5度の和音が登場する。この「髪の毛」の和音にレプゴーのヘ長調が響く。「いやだお母様」からが説明のテーマ。「ぐちゃくちゃ」から再度、プワスキ家のテーマが変容と転調を繰り返し終わる。
 後に《兵隊さんがやってくる》に多くのテーマが使用される。
【オーケストラ伴奏についての追記】下記の音源では、「フルート(ピッコロ持ち替え)、オーボエ、クラリネット、ホルン2、トランペット2、トロンボーン2、グロッケンシュピール、タンバリン、ソリッドバーチャイム、弦3部(ヴァイオリン、チェロ、コントラバス)」でアレンジしています。

M5 《娘からの手紙》 レプゴー

【歌詞】
レプゴー:
生き別れていないことにしていた
娘からの手紙が今日届いたのです

もう会えない とっくに諦めてた
罪深いこの私に届いたのです

忘れられぬあの瞳とあの小さな手
神様がもう一度会わせてくれる

善良でも真面目でもないこの身に
慈悲深い神様が手を差し伸べた

死んだ妻が言い残した最後の言葉
もしあの子に会えたら伝えて欲しい ごめんなさい
 (間奏)
生き別れていないことにしていた
娘からの手紙が今日届いたのです

娘は今都にいるそうです
今すぐでも駆けつけたい 胸が震える

慈悲深い神様 一目だけでも
会わせてください 会わせてください


(オーケストラ伴奏)
■再生マークをクリックするとデモ音源再生(mp3)。こちらが常に最新版。


*楽譜の全画面表示がうまくいかない場合は、「YouTube」(YouTune.comで視聴する)をクリックして、YouTubeから全画面表示を選んでください。
■この音源では、レプゴーの歌唱部分は「テナーサックス」の音色で置き換えています。

【解説】
 特徴的な伴奏(手紙のテーマ)で歌われるわざとらしく偽物のようなバラード。
 レプゴーが伝令の落とした手紙を生き別れの娘からの手紙と称し、娘への愛を白々しく歌う。不格好な音型、白々しい転調、おかしな音域。妙に陶酔的な間奏を挟み、偽善的なリフレインで終わる。後半にも重要なモチーフになる。
「慈悲深い神様が手を差し伸べた」の歌詞は、やがてプワスキがレプゴーに差し伸べるある「手」を予言。
 この曲は、レプゴーがハ長調で歌うことで、嘘、偽りを喚起するが、ハ短調や変ホ長調など♭系がレプゴーの本質を表す。
【オーケストラ伴奏についての追記】下記の音源では、「フルート2、クラリネット2、ギター、弦3部(ヴァイオリン、チェロ、コントラバス)」でアレンジしています。
 アレンジの方向性を見誤った気がしますが、途中7/8拍子で入る管のフレーズや1番と2番の間のやや不穏な進行がよりレプゴーの真意を目立たせています。後奏にも怪しげなフレーズが現れ、《星空のブルース》のテーマも垣間見えます。

M6 《聖人の歌》 レプゴー、プワスキ、ペルネル、エルミル、マリアヌ

【歌詞】
ペルネル:聖人だってお酒を飲む それでいい!
     酒屋を助ける良い人だ
レプゴー:「お肉だって、ほら!」
プワスキ:「肉屋も助かるってんだろ」

ペルネル:聖人だって豚を食べる それでいい!
     豚も成仏させてやれる
レプゴー:「そうきましたか!」
ペルネル:「他はないのかい?」

プワスキ:聖人だって親を泣かす それでいい!
     泣けば少しは気持ちが晴れる 「だろ?」
ペルネル:「つまらない!親を泣かすのは、お前だけだよ!」

マリアヌ:聖人だって娘がいる それでいい!
     娘がいなきゃ男が困る
レプゴー 「大人だね、マリアヌちゃんは」

マリアヌ:聖人だって妻を抱く  それでいい!
     抱かなきゃ妻が愛人作る 「でしょ?」
エルミル:「なんてことを言うの!」
ペルネル:「今に始まったことじゃないよ」

プワスキ:聖人だって人間なのさ それでいい!
     じゃなきゃ神様の立場がない
レプゴー:「お!うまいこと言うじゃないか」
ペルネル:「エルミル、なんかないのかい?」

エルミル:聖人だって嘘をつく  それでいい!
     神様だってたまには嘘をつく
ペルネル:「神様が嘘をつくのかい?」
レプゴー:「・・・それは、良い嘘なんでしょうね。意味のある嘘。」

エルミル:聖人だって物を盗む それでいい!
     猫に小判より聖人に小判
ペルネル:「盗みはしないだろ?」
エルミル:「それも、良い盗みなんでしょうね。
     (レプゴーを見て)意味のある盗み。」

レプゴー:聖人だって人を殺す それでいい
     (音楽、一瞬の沈黙)
     天国への近道なだけ
ペルネル:「それも、良い殺し?意味のある殺し。
     そんなのあるのかしら?」
レプゴー:「ありませんよ。」

レプゴー:聖人だって神を選ぶ それでいい!
     それがまさしく聖人の証


(ピアノ伴奏)
■再生マークをクリックするとデモ音源再生(mp3)。こちらが常に最新版。


*楽譜の全画面表示がうまくいかない場合は、「YouTube」(YouTune.comで視聴する)をクリックして、YouTubeから全画面表示を選んでください。
■この音源では、レプゴーの歌唱部分は「アルトサックス」、プワスキは「トランペット」、ペルネルは「オーボエ」、エルミルは「フルート」、マリアヌは「イングリッシュホルン」の音色で置き換えています。

【解説】
 6/8の賑やかでくだけた雰囲気のいわゆる乾杯の歌(ト長調:6/8 giocoso)。
 聖人だって多少の悪いことはすると歌うが、徐々に不穏な内容になる。単純なメロディを伴奏が変化しながら何度も繰り返す。ロ長調のパートは物語に関わることを歌っている。やがて変ホ長調でレプゴーが本音との冗談とも取れないことを歌い、再びト長調で終わる。
 その後続く会話の中でも、この曲のフレーズで歌うように話される部分がある。
 レプゴーが最後に歌う部分は、変ホ長調となりレプゴーの♭も垣間見える。