■プロローグと第1場

場面NO.曲名歌う役time更新日
プロローグS序曲器楽
M1マロニエの枯れ木レプゴー1:426/22
第1場M2白黒はっきり(白と黒のワルツ)大公、(女声)4:476/23
M3二つの影の対話#1ファーデン、ネイダフ1:268/9


歌詞と曲解説

 下記の音源や楽譜再生は記譜ソフトで書いた楽譜をソフトウェア音源で再生しているだけで、参考程度の伴奏(主にピアノ、少しづつオーケストラ版にしています)のみで、メロディも歌ではなく楽器に弾かせてます。役によって楽器を変えてはいますが、音楽としてはかなり簡易なバージョンです。もしお聴きになる場合は、是非、想像力を働かせてお聴きください。

M1 《マロニエの枯れ木》 レプゴー

【歌詞】
レプゴー:
  (コインを見つめて)
なんでも見たいように見ている
なんでも信じたいように見てる
  (伝令が登場。音楽を背景に台詞で二人のやりとり)
  (伝令が去った後、一通の書状が落ちている)
  (レプゴーが拾い上げ、伝令を呼び止めようとするが)
  (ふと思いとどまり、書状をじっと見つめる)
しましまカタツムリの家族が
マロニエの木の上の方へ登っていく
それを見ていたんです


(ピアノ伴奏)
■再生マークをクリックするとデモ音源再生(mp3)。こちらが常に最新版。


*楽譜の全画面表示がうまくいかない場合は、「YouTube」(YouTune.comで視聴する)をクリックして、YouTubeから全画面表示を選んでください。
■この音源ではレプゴーの歌唱部分を「アルトサックス」の音色で置き換えています。
■この曲のフルバージョンがM19《星空のブルース》、リプライズバージョンがM21《星空のブルース(reprise)》になりますので、そちらを聴かれることをお勧めします。

【解説】
 《序曲》が終わると、場所は国境にある村の街道。レプゴーが大きなマロニエの枯れ木の下に座ってコイントスをしている。《星空のブルース》のテーマでレプゴーが呟くように歌い始める(ヘ長調:4/4)とすぐ伝令が現れ会話。伝令が去り際に落とした手紙を拾うと、《娘からの手紙》の特徴的な音型(手紙のテーマ)が現れ、物語の始まりを暗示する。あまり歌う部分はない。
 レプゴーの調性はヘ長調を始めとする♭系の調性。これは♭に「落ちていく」意味を込めた。

M2 《白黒はっきり(白と黒のワルツ)》 大公、女声

【歌詞】
大公:
しまうまの白黒はなんのため白と黒か
ペンギンの白黒はなんのため白と黒か
白黒のその理由をはっきり白黒させる

しまうまの群れはサバンナにいる ライオンが狙ってる
しまうま一匹はぐれてしまうと食べられちゃう
だからしまうまは集まって白黒しましま一緒くた
一匹一匹見分けがつかなきゃ襲われにくい

しまうまの白黒はなんのため白と黒か
ペンギンの白黒はなんのため白と黒か
白黒のその理由をはっきり白黒させる
女声:
白黒のその理由をはっきり白黒させる

大公:
ペンギンのおなかが白いのは
海の底から見ると空と同じ色に見えるので襲われにくい
ペンギンの背中が黒いのは
空の上から見ると海と同じ色に見えるから狙われにくい

女声:
見えない 見えないの
しまうま、ペンギン、パンダの白と黒
しまうま、ペンギン、パンダの白と黒
白黒つけましょ 灰色はダメ 白黒つければ 世界も単純

大公: 「そう!その通り!しかし!」
パンダの白黒 なんのため白と黒か
住んでいる竹やぶは緑 特に敵もいないし


(ピアノ伴奏)
■再生マークをクリックするとデモ音源再生(mp3)。こちらが常に最新版。


*楽譜の全画面表示がうまくいかない場合は、「YouTube」(YouTune.comで視聴する)をクリックして、YouTubeから全画面表示を選んでください。
■この音源では大公の歌唱部分は「トロンボーン」の音色で、女声の歌唱部分は「女声コーラス」の音色で置き換えています。

【解説】
《私の名前で船を出せ》の変奏によるファンファーレ(ハ長調:4/4+3/4 grandioso)で場面が変わり、大公の居城の秘密の部屋に大公が一人立っている。大公の周りにたくさんある椅子には誰も座っていない。神秘的なフレーズ(ヘ長調:3/4 misterioso)を背景に、大公は妄想の女性たちにしまうまやペンギンの白黒の体について語り始める。音楽が徐々に盛り上がり軽快なワルツ(変イ長調→ハ長調→ヘ長調:Tenpo di Valse)を歌い出す。女声合唱(舞台には登場しない)も交えながら(白黒のテーマ)ワルツは盛り上がり、最後にタンゴ風の挿入句(ハ長調:4/4→変ホ長調:3/4)が入り終わる。
 大公の調性はハ長調。#も♭もない単純な調性に短絡的、直情、思慮が浅いという彼の性格を込める。

M3 《二つの影の対話#1》 ファーデン、ネイダフ

【歌詞】
ネイダフ:ファーデン ファーデン
ファーデン:ネイダフか
ネイダフ:二人だけの回線だろ 機嫌が悪いな
     エスターライヒの件か
ファーデン:私の忠告をお分かりにならない
ネイダフ:あの方の頭では分かるはずがない
  正義 信念 お前の嫌いな正義 信念
ファーデン:正義 信念


(オーケストラ伴奏)
■再生マークをクリックするとデモ音源再生(mp3)。こちらが常に最新版。


*楽譜の全画面表示がうまくいかない場合は、「YouTube」(YouTune.comで視聴する)をクリックして、YouTubeから全画面表示を選んでください。
■この音源では、ファーデンの歌唱部分は「クラリネット」の音色で、ネイダフの歌唱部分は「イングリッシュホルン」の音色で置き換えています。

【解説】
 通信音を模したアラームのような音型から始まる。これは、ヴァーグナーの『神々の黄昏』の第2幕第1場(アルベリッヒとハーゲンの会話)の冒頭の和音及びオーケストレーションを引用している。
 P.ブーレーズ「二重の影の対話」のモチーフを使ったネイダフ(舞台に登場しない)とファーデンの歌による対話(嬰ヘ長調:変拍子、ファーデンは、あまり楽譜通りに歌わず「parlante」気味でも良い)。《謁見の歌》のテーマも登場し、ファーデンの大公に対する不満を歌う。第3場でもう一度登場する。
 ファーデンの調性は嬰ヘ長調。大公のハ長調から最も遠い調性。複雑で冷徹、功利主義のイメージもあるが、「人間離れ」の意味も。